イベントフォトレポート

ソニックデザイン リスニングキャンプ7 イベントフォトレポート

もはやソニックデザインユーザーにとっては毎年の恒例行事になった。季節が急速に冬へと舵を切る頃、女神湖の特設会場は静かな熱気に包まれる。同所では3回目にして通算では7回目を迎える、ソニックデザインユーザー向けのミーティングイベント「ソニックデザイン リスニングキャンプ7」が、今年も開催されたのだ。天気にはいつも恵まれるというジンクスが今年も見事に的中し、開催日となった10月16日(日)は、心地よい秋風と青空に包まれた。ソニックデザインユーザー向けとはいっても、決して敷居の高いものではない。お客さんと販売店、そしてメーカー(ソニックデザイン)の相互を結びつけるコミュニケーションの場所として生まれたリスニングキャンプは、肩肘張らず自然体でカーオーディオを楽しみ、そして同じ趣味を持つ仲間同士で語り合える場所である。もちろん、ソニックデザインユーザー以外もわけ隔てなく受け入れてくれる。

リスニングキャンプの魅力 その1 気の向くまま、好きなルートで「いい音と走る」

会場となる女神湖駐車場 特設会場が都合がよいのには理由がある。関東や中京、関西方面など主要都市のほぼ中間地点にして、ユーザーの多くが程よい距離をドライブしながら訪れることができる。しかも会場近くは絶景が連続する信州エリアの観光名所。女神湖自体が八ヶ岳中信高原指定公園に指定されていて、蓼科山の優美な山容を映す湖面を見たり、白樺高原にひしめく色付いてきた木々に心を癒される。特にビーナスラインを通って霧ヶ峰を抜けて、上諏訪のほうへ至る道すじは、ため息が出るほどの名ルートだ。「いい音と走る」というリスニングキャンプのコンセプトが如実に反映されている。

 

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リスニングキャンプの魅力 その2遠慮は要らない。突撃試聴&質問も自由。

会場にはソニックデザインや各認定販売店のデモカーが集結する。そのうえで全国各地からユーザーがご自慢のカーオーディオを備えた愛車と共に集まってくる。これらのクルマの多くを、気軽に試聴できることこそリスニングキャンプのいいところ。普段、販売店が精魂込めたデモカーや、他人が構築した音を、気軽に聴く機会なんて滅多にない。「時間の許す限り、いろいろな音を聴いてください。自分の構築した音だけを、あるいは自分が依頼する販売店の音だけを聴いていると、時に井の中の蛙になることがある。いろいろな音を吸収することは、必ず自分のオーディオライフに役立つ」と、リスニングキャンプでサウンドクリニックを担当するカーオーディオ評論家の黛 健司氏が、必ず冒頭の挨拶で述べる。リスニングキャンプは絶好の機会だ。
その環境をさらに引き立ててくれるのが、恒例行事となった「ソニックアンバサダーによる愛車試聴会」だ。ソニックデザイン製品を組み込んだ愛車と共にユーザー自身が音の使節(アンバサダー)となり、試聴プレゼンテーションをしていただこうという試みである。今回のアンバサダーたちのクルマも実にバラエティ豊か。アクアやプリウスなど国産ハイブリッドカーや、メルセデスなど定番欧州車勢を筆頭に、今回はシトロエンDS5や、FJクルーザーなどタフギア系SUVまでいたりして。「いい音と走る」ことを目的としながら、かといってオーディオに固執し過ぎず「何より好きなクルマで楽しむことが大事」ということが伝わってきた。何より、多種多様な車種に対してちゃんと適合してみせるのがソニックデザイン製品の良さであり、各販売店やユーザーの腕前である。

リスニングキャンプの魅力 その3 同じ趣味で語り合う仲間たち。

各販売店とそこに集うお客さんたちは、皆、仲が良く、恒例行事だと楽しみながら訪れているケースが多い。それに加えて現場では、違うエリア同士、販売店同士といった、横の繋がりができる。同じ車種、同じオーディオシステムといった括りを超越したネットワークで、あれこれ談義するのは素直に楽しい。
特に近年は、ソニックプラスセンターの店舗拡大が著しく、同時にソニックデザイン製品オーナーの交流を目的とした、メーカーや車種別のオーナーズクラブも矢継ぎ早に発足している。当日はスバル、86&BRZ、プリウス、アクアのオーナーズクラブのメンバー達が率先して駆けつけてくれた。
デモカーを伴って参加した各認定販売店もまた、今回はソニックプラスセンターの冠を掲げたところが多かった。今回集った各認定販売店のデモカー、その詳細は下にある通り。こちらもソニックアンバサダーの愛車と同じく多種多様で、話題の新車や登場間もないソニックデザイン製品を取り付けたものも多い。ここに集った誰もが、最新モデルを体感するいい機会になったようだ。

リスニングキャンプの魅力 その4 自由な雰囲気で“音を楽しむ”。

かつてカーオーディオ系イベントといえば、コンテストがあって勝敗を決めて……といった類が主だった。そうした性質とは一線を画すのがソニックデザイン リスニングキャンプである。いい意味でユルい。事前エントリーは不要だし、いつ来てもいいしいつ帰ってもいい。最低限のルールさえ守れば、誰に対しても臆せず話しかけることができて、時間の許す限り趣味を共有できる。別に結論なんて出なくても、みんなで楽しめて、刺激を受けて、そしてカーオーディオの勉強にもなる。
回を重ねるごとに増えているリピーターたち。初めて足を踏み入れたビギナーたち。各販売店のスタッフたちもまた、こうした自由な時間を楽しんでいるようだった。“音楽”とは文字通り音を楽しむもの。誰もがピュアに持っているその気持ちを、カーオーディオという媒介を通して存分に体験できるイベントである。ソニックデザインに端を発するこのカーオーディオ文化は、日本全体を巻き込みつつ、世界へと広がり始めている。毎回韓国から視察にやってくるディストリビューターや販売店の方々と、最後にそんな話をしたことが非常に印象に残った。

〈モータージャーナリスト 中三川大地〉

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[デモカー出展認定販売店]

  • ソニックプラスセンターいわき/ユーズダイナー四倉店(福島県)
  • オートブラスト(埼玉県)
  • ソニックプラスセンター銀座/ミストラル(東京都)
  • 荒井タイヤ商会(神奈川県)
  • ソニックプラスセンター新潟(新潟県)
  • ソニックプラスセンター山梨/クレアーレ(山梨県)
  • ソニックプラスセンター金沢(石川県)
  • サウンドクリエイト金沢(石川県)
  • ソニックプラスセンター浜松/カールソン浜松(静岡県)
  • ソニックプラスセンター名古屋(愛知県)
  • ソニックプラスセンター豊田(愛知県)
  • ソニックプラスセンター京都(京都府)
  • ソニックプラスセンター大阪/サウンド21(大阪府)

ソニックプラスセンターいわき/ユーズダイナー四倉店(福島県)

ソニックプラスセンターいわき/ユーズダイナー四倉店は、2店併設の新店舗を2016年11月にオープン。デモカーも心機一転。お馴染みW204型Cクラスステーションワゴンではなく、新たにW205型Cクラスをデビューさせた。搭載するのは新発売のSC-205Mだ。ソニックプラスのカスタムカテゴリーとして52mmユニットのエンクロージュアモデルはエイジングも終わりにさしかかり、これからが本領といえる低音の迫力を伴ったクリアな音を奏でていた。純正サブウーファーとのマッチングも上々だと評価が高かった。

オートブラスト(埼玉県)

Cクラス自体がW205型へ移行しても、まだW204型の人気は衰えない。今回、オートブラストが提案したのはW204型ステーションワゴン。ソニックプラスのハイグレードモデル(SP-204M)を投入し、それを低予算でどれだけいい音にまで高められるかという挑戦である。使い勝手のよいアンプ内蔵型DSPやサブウーファーを追加することで、全帯域をカバーすることで跳動感あるサウンドを構築させている。もちろん見た目は純正のまま。軽トラからハイエンド高級車まで、すべてのクルマにいい音を植え付けるオートブラストらしい1台だ。

ソニックプラスセンター銀座/ミストラル(東京都)

銀座に店舗を構える輸入車系カスタムショップのミストラルは近年、ソニックプラスセンター銀座としての活動を始めた。この日はかねてより得意としてきたハイエンドカーカスタム例を出展。カールソンのフルコンプリートカーであるCLS63 AMG シューティングブレークだ。その迫力の外観に負けじと仕上げられたオーディオも見物だ。ソニックプラスのSP-218Mを基本に、サブウーファーをオリジナルアルミバッフルを使用して追加。構成自体はシンプルながらすっきりとした音色と、迫力を伴う臨場感を感じさせる。見た目が不変なのもコダワリの部分だ。

荒井タイヤ商会(神奈川県)

このデモカーは普段、荒井タイヤ商会がレンタカーとして稼動させているという。クルマに関わる多種多様な事業を展開する創業70年の老舗ゆえの1台。ユーザーにカーオーディオの魅力を訴えたいとして純正ナビにソニックプラスSP-204Mを投入。独自のノウハウでサブウーファーを追加して「低予算で実現できるソニックプラスの次のステップ」を提案している。イコライジングやタイムアライメントなどの技術を駆使した立体感にあふれた音は特筆モノだ。この音に惚れる人が続出し、毎月5~10台は同様のセットで販売しているという。

ソニックプラスセンター新潟(新潟県)

一発芸的なショーモデルではない。ユーザーの使い方を鑑みた使い勝手の良さと、飽きのこない音質を追究したのがソニックプラスセンター新潟だ。レヴォーグに対して、ソニックプラスのトップグレードであるSFR-S01Fを投入し、SD-T25のトゥイーターとSW-77Nのサブウーファーを組み合わせている。スピーカーの存在感を感じさせない巧みなセッティングには、いつまでも聴いていたい心地よさがある。同社は安全性と実用性を含めた最適な音環境を構築するため、完全車種別で設計開発したオリジナルパーツも積極的に提案する。

クレアーレ(山梨県)

ソニックプラスセンター山梨としても活動するクレアーレは、熟成を極めたシンプルかつハイエンドな構成を持つCLA180でその音質をアピールする。フロントスピーカーにフルレンジのD52Nを、助手席シート下にB80Nを設置。それらをデジコア808iで駆動する方式だ。純正モニターに曲名等を表示させているほか、純正CD/DVD/地デジなどの音声もデジコアを通して再生している。フルレンジスピーカーならではの自然でクリアな音色に、サブウーファーならではの重みが加わるサウンドは、あらゆるジャンルの音楽を受け入れる。

ソニックプラスセンター金沢(石川県)

ソニックプラスセンター金沢は、アクアのオーナーズクラブ事務局を運営することも手伝って、新たにアクアのデモカーを出展した。フロントにカジュアルラインのTBM-1877Aiを、リアはトヨタ用ソニックプラスのSP-P30REを仕込み、さらに発展性の見本としてサブウーファーTBM-SW77i を組み合わせている。アクアには通常だとTBM-1877Biが定番ながら、さらなる音の奥行き感を追究し、あえてTBM-1877Aiを加工してインストールしたところにコダワリがある。

サウンドクリエイト金沢(石川県)

このCLA180はサウンドクリエイト金沢のコンセプトが凝縮されている。フロントドアに設えたD52Nと前席左右シート下のB80Nをデジコア808iで駆動する。ハイエンドモデルの組み合わせながら、いい意味で裏方に徹するかのごとく純正風情が保たれたインテリアや、フルレンジコンセプトであるD52Nならではのナチュラルな音が特徴だ。「あくまで主役はクルマであるべき」という同店のコンセプトを色濃く表現した1台。小型軽量設計ゆえの賜物でもあり、ソニックデザインを活かしきったお手本のような仕様に学ぶことは多い。

ソニックプラスセンター浜松/カールソン浜松(静岡県)

メルセデス・ベンツ専門チューナーであるカールソンの正規ディーラーとして活動するカールソン浜松は、ソニックプラスセンター浜松としてカーオーディオの普及にも力を注いでいる。この日は新作たるCLAシューティングブレークのコンプリートカーにソニックプラスのアコースティックコントロール(AC-117、AC-117R)を投入。現行型メルセデスはナビやAVの変更が困難という流れの中で「最小限の仕事で最大限の効果を」を実現するパッケージで回答する。見た目はまったく変更なしでクリアなサウンドへ導く仕様だ。

ソニックプラスセンター名古屋(愛知県)

スバル車のユーザーが多く訪れ、実際にオーナーズクラブ for スバルの事務局も務めているソニックプラスセンター名古屋が展示したのは、WRX STIだ。トップグレードのSFR-01Fを用いて前後スピーカーを交換し、ソニックプラスの素の良さを引き立てている。特に低音域の解像力の高さは際立ち、これなら吸排気チューニングや、ノイズの大きいハイグリップタイヤを取り入れても決して負けない。また、即日取り付けられる敷居の低さもアピールしており、オーナーズクラブ活動とも相まってスバル×ソニックプラスの魅力を訴えている。

ソニックプラスセンター豊田(愛知県)

国産ラージミニバンの代名詞となったアルファードはソニックプラスセンター豊田の作品だ。まだ製作途中というリアスペースがキモとなる。7人乗りのサードシートを取っ払うことで、広大なスペースに2人乗りというリムジン仕様となっている。その空間にはメルセデス・ベンツSクラス用のソニックプラス ザ クレスト(2C-222)にサブウーファー(SW-77R)を投入し極上のリスニングルームに。前後席をパーテーションで仕切ることで、前席はまた別に設定し、レガシィ用ソニックプラス(SF-S02M)を加工して取り付けている。

ソニックプラスセンター京都(京都府)

産声をあげて間もないソニックプラスセンター京都はプリウスに対して、ソニックプラスの可能性をアピール。現行50系パッケージのSP-P50Mと、リアにはSP-P30RMを組み合わせ、そこにサブウーファー(TBE-SW77i)を追加した。DSPアンプにて音響調整をしているほか、調整のON/OFFボタンを設けることで、サブウーファーの有無を選択可能。ソニックプラスのサウンドと同店の調整技術を体験していただくプレゼンテーションカーとして機能する。またこの日は、プリウスとは180度性格の異なるFJクルーザーも同時出展。見た目に負けない迫力サウンドを奏でていた。

ソニックプラスセンター大阪/サウンド21(大阪府)

近ごろ発売されたソニックプラス カスタム(SC-205M)の実力を探ろうと早速真新しいW205型Cクラスに装着したのが、老舗サウンド21だ。常に最新モデルを掌握してユーザーに伝えたいという意志がみえる。現行メルセデス勢に特化させたわずか52mmユニットのエンクロージュアモデルの実力に惚れ、それを最大限に活かすような芯のある音を目指した。COMMANDシステムの存在を含め、手を加えることが年々難しくなっているメルセデスに対して己の技術力で挑戦を続けるサウンド21なだけに、今後の発展にも期待したい。

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SonicAmbassador x Pro Shop

1500℃の炎の色をイメージしたという鮮やかなヒートブルーとカーボン地との組み合わせがいかにもスポーティだ。見れば足もとにはBBS製超超ジュラルミン製ホイールが。マフラーやサスペンションも交換されて、上品なオトナの走り屋っぽさがある。そんなRC Fに乗るSさんは、実は一番凝っているのがオーディオである。ドア両サイドにD52Nを、サブウーファーとしてB80Nを組み合わせ、デジコア808iでコントロールしている。カーオーディオ歴20年なだけに音には一過言あるSさんは、サウンドクリエイト金沢の調律術を含めた現在のパッケージには大満足という。システムの大枠は以前の愛車から移植したというが、RC Fならではの工夫は随所にみられる。車体に一切の加工をせずに取り付けること。ハイパフォーマンスモデルとしての魅力を損なわないよう重量増加させないこと。クーペボディゆえの限りある積載能力や視界をスポイルしないこと。事実、リアトレーに備えたサブウーファーは、後方視界を確保するため出っ張らないように。トランクスペースを犠牲にもしていない。音質もクルマのパッケージも妥協しないのがコダワリである。「よく聴く音楽はジャズかなぁ。でも、特別にジャズ用セッティングとかはしていません。ヘタに調整してしまったら、それ以外のジャンルが聴けなくなるような気がして」と話すように、彼はとても自然体でこのスポーツカーと向き合っている。

「クルマはすべてデザインで選んでいます」と断言するNさんの、現在の愛車はシトロエンDS5だ。確かにそのチョイスは説得力抜群で、彼の話に引き込まれる。「モーターショーに出ていたコンセプトモデルのデザインを忠実に再現したかのようなこのパッケージに惹かれました」という限定車である。デザイン的には満点で特別カスタムする気もないという。ただしカーオーディオだけは別。現在の仕様は、D52NにB80Nを組み合わせ、デジコア808iで駆動する。言葉にすると簡単だが、インストール作業は最難関と言えるほど難しかったとインストールを担当したサウンド21の島田さんは振り返る。「まずはスペースがない。取り付けのために内装部品を外すとプラスチックパーツがすぐに割れる。取り付け後も、ECUのエラーが頻出する」と振り返る。情報に乏しい希少車であり、かつカスタムという概念に乏しいフランス製だからなのか、何をするにもハードルが高かった。しかしサウンド21の信念と技術力、Nさんの想いも手伝って、見事なパッケージを完成させてみせた。ドアにはD52Nがキレイに埋め込まれ、トランク下部分にはスペアタイヤを巧く避けてデジコア808iが。これにはシトロエン・ジャポンの商品企画の方まで驚かせたという。最後に「ケーブルを通すスペースの関係で、まだスピーカーコードが純正のまま」という点が課題だと述べていた。フランス製オーディオマシンの進化はこれからも続きそうだ。

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SonicAmbassador x Pro Shop

「ボクはアクア・オーナーズクラブの中で、いや、全国のアクアの中でも一番いい音を奏でていると自負しています」と、開口一番、強気な発言。Oさんは趣味用にポルシェ・ボクスターを所有し、それもオーディオにはこだわっているが、実は通勤用と割り切って乗っているアクアのほうが“音”という意味ではお気に入りだという。ポルシェの走りとか、オープンカーの爽快感といったオーディオとは別次元にある楽しさを享受できるボクスターとは違い、アクアは逆にひたすらオーディオを詰めていったのが要因か。現在の仕様は、助手席の下にデジコア808iを設置。これをメインユニットとして、ドア両サイドに埋め込まれたSYSTEM 77Nと、運転席下のサブウーファーB80Nを駆動させる。SYSTEM 77Nは旧モデルであり、前のランエボから流用した10年選手というが、クリアなサウンドとジャンルを選ばない汎用性の高さがお気に入りとか。ホイールベース間の出来るだけ低い位置にシステムを設置して運動性能の低下を抑えたり、車両重量を増加させないようなコダワリもある。トランクやリアシートを犠牲にすることもない。「せっかくメーカーがミリ単位、グラム単位で設計を詰めてエコカーを追究しているのだから、それを無碍にはしたくない」とは、施工を担当したサウンドクリエイト金沢の福田さん。その仕上がりにOさんは大満足。「燃費はいいし、取り回しもしやすい。今日みたいに遠出もできる」と通勤快速仕様を満喫している。

スバリストは走り系チューニングを突き詰める層が多く、そうしたオーナーズクラブが全国に展開される。しかし「ソニックデザインオーナーズクラブ for スバル」に最近入会したMさんは、免許を取って20年以上が経って、初めてカスタムの楽しさを知った。もちろんカーオーディオだ。きっかけは、レヴォーグを購入した際に偶然ソニックプラスのカタログを見つけたこと。せっかくの新車だからと気軽な気持ちで購入を決意。最初はソニックプラスのスタンダードモデルだったが、その音の良さに心底惹かれ「その先の世界がみてみたい」と、数ヶ月でトップグレード(SFR-S01F)へとグレードアップ。その後、メインユニット自体をDIATONEサウンドナビへ変更したら、さらにスピーカーによるクリアな音質が際立ったそうで、現在はアンプの見積もりを待つ最中だとか。「スバルならではのメカニズムが凝縮されたステーションワゴンであること。アイサイトが付いていることがレヴォーグの購入理由でした」とMさんは言うが、そうしたメカ好きが今ではカーオーディオで華開いたようで、その趣味は猛烈に加速している。毎日レヴォーグと共に過ごす通勤時間はたった片道5分なのに、購入から1年半でオドメーターはもう35000kmへ。その走行距離が、彼とレヴォーグとの距離感を示している。今後、ますます盛んになりそうなオーナーズクラブの活動も含めて、彼は今週末も“いい音”と共にレヴォーグで過ごす。

新車の86 KOUKIに乗って颯爽と登場したのはIさんご夫婦。仲むつまじい新婚カップルである。彼らの86 KOUKIは納車されて早2週間あまり。早速、ソニックプラス史上最高音質と括られる、8スピーカー車専用モデルにして86 KOUKIにも適合するSP-868Lをインストールした。現在、クルマはナラシ中、スピーカーのエイジング中で、今後の熟成に期待を寄せている。現状でも「身体のすぐそばで楽器が鳴るような、まるでヴォーカルが目の前で歌ってくれているような音には驚きました」と満足そうで、「ソニックデザインオーナーズクラブ for 86&BRZ」にも入会した。実はIさん、以前は前期型の86に乗っていた。「乗り換えるつもりなんてなかったのに、カタログ見てたら止まらなくなりまして」と、その大英断を振り返る。そして、なんと奥さんは納車まで乗り換えの事実を知らなかったそうで……。「家に“購入のお礼”というハガキが届いて知りました。そういうこと、全然、教えてくれないんですっ!」と笑う。けれども868Lのインストール云々といった事前知識がゼロでも、直ぐに音質の違いは判ったらしい。これじゃナイショでオーディオはグレードアップできません。たとえ見た目が不変でも、音楽を鳴らしたら奥さんの“いい耳”によってすぐにバレるでしょう。でもIさんは、車酔いしやすい奥さんをねぎらい、硬めの足まわりが逆に酔いにくいという意味で86 KOUKIを選んだ側面もあるようで。末永くお幸せに!

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サウンドクリニック 〜リスニングキャンプ総評〜]

ちょうど昨年の第6回は「誰もがとても高いレベルで、凄くいい音を奏でている。ボクが口出しをする必要がないくらい。だからサウンドクリニックを含めたイベント自体も曲がり角に来たかな」って思っていたんです。だけど、今日来たらまだまだやることは多いと感じました。あえて言うのなら、ソニックデザイン本来の実力を活かし切れていないクルマが多かった。新型車が次々と世代交代し、加速度的にインストールが難しくなっている。そうした新型車に対してはノウハウも不充分。乗員保護の観点から高い位置にスピーカー(トゥイーター)を取り付けられなくなってきた。など、考えられる要素はいろいろあるでしょう。でも皆さん技術力のある販売店さんや、何より情熱のあるユーザーさんが揃っているので、こうした問題は必ず克服してくることを信じています。そのためにもリスニングキャンプのような場が重要です。他人の音と聴き比べしたり、臆せず疑問点をぶつけたり、オーディオ談義をしたりといったコミュニケーションはとても大事なこと。いろいろな音を聴くことで、ご自身の音が分かってくるのです。強く訴えたいのは「アナタがお使いのスピーカーにはまだまだ引き出しがたくさんある。その引き出しを開けるためにも、サウンドクリニックを含めたこうしたイベントを続けていきたい」ということ。皆さん、また次回お会いしましょう。

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